日曜朝の礼拝「本当の幸い」

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本当の幸い

日付
説教
吉田謙 牧師
20 さて、イエスは目を上げ弟子たちを見て言われた。「貧しい人々は、幸いである、神の国はあなたがたのものである。」
ルカによる福音書 6章20節

この「幸いである」という言葉は、「幸福な気持ちを味わっている」という意味の言葉ではありません。自分が幸福な気持ちでいるかどうかということが問題なのではなくて、「あなたは神様から祝福を受けている」そういう意味で「幸いである」と言われているのです。ですから、この言葉は「幸いである」というよりも、「祝福されている」と翻訳した方がよいような言葉なのです。もし幸福な人というのが、幸福な気分を味わっている人だとするならば、どうでしょうか。破滅的な快楽に興じている人は、一時期、誰よりも幸福な気分を味わっているのかもしれません。けれども、私たちはそういう人のことを「幸福である」とは言いません。何故でしょうか。それは、その人が人間としての素晴らしさを失っているからです。そしてその人が、たとえその時は気分がよくても、その将来が惨めであることを私たちは知っているからです。ですから私たちは、そういう人のことを決して「幸福である」とは言わないのです。そういう意味では、幸福というのは人間の物差しで計ることが出来ません。「自分が幸福だと思っているのだから、それでいいではないか!」そういうわけにはいかないのです。私たち人間の全体を知っておられ、将来を見通しておられ、人間がいかに素晴らしい存在であるかをちゃんとご存じであるお方、そういう神様から見て幸福である人、「あなたは幸いだ」と言っていただける人、そういう人が本当は「幸いな人」なのです。

 では、イエス様は具体的にどのような人たちに向かって「幸いだ。あなたがたは祝福されている」と言って下さったのでしょうか。ルカは、その幸いな人の特徴をここに4つ書き記しました。今日は、その内の最初の特徴を学びます。イエス様は、20節のところで、このように言われました。「貧しい人々は、幸いである、神の国はあなたがたのものである。」

 この箇所で使われている「貧しい」という言葉は、ただの「貧しい」という言葉ではありません。「生活に余裕がなくて苦しい」という貧しさを表わす言葉は、また別にあるのです。ここで用いられている言葉は、完全に無一物であることを言い表わす言葉です。「全く何も持っていない。物乞いをして生きる他はない」こういう意味の言葉であります。つまり、イエス様がここで「幸いだ」と言われたのは、そのように自らのものは何一つ持たず、物乞いをして生きる他はないような徹底的に貧しい人のことなのです。ですから、貧しいこと自体が決して幸いなのではありません。幸いなのは、そういう貧しい者たちに対して、イエス様を通して、神様が与えて下さるものがあるからです。それこそが、幸いの理由です。「神の国はあなたがたのものである」とイエス様は語られました。「神の国が与えられること。」ここにこそ、貧しい人々の幸いがあるのです。

 この「神の国」の「国」という言葉は、「王国」とか「支配」という意味の言葉です。つまり「神の国」とは、「神様のご支配」「神様が王様として支配される国」という意味になります。私たちは、日々、様々なものに支配され、右往左往しながら生きています。本当は、もっと明るく、もっと生き生きと充実した命を生きたいと願っているのです。けれども、すぐに暗闇の中へと引きずり込まれてしまいます。まるでサタンが私たちを支配しているかのようです。しかし、そんな私たちを神様が王様として支配して下さる。その神様のご支配を完全なものとして下さる、と言うのです。ここに私たちの救いがあります。そういう意味では、この「神の国」というのは、私たちの救いを言い表しているのです。

 では、どうして貧しい人にその救いが与えられるのでしょうか。それは、貧しさという良い資質に対するご褒美ではありません。強いて言うならば、貧しい人ほど、それを本当に必要としているからでありましょう。自分の中に、拠り所となるもの、誇るべきものを何一つ持たない。豊かさがない。そういう者は、神様の救いに依り頼む他はないのです。神の国を求めるしかない。神様は、そのように神の国を本当に必要としている者たちに、それを深い憐れみと恵みによって与えて下さいます。要するに、貧しい者が幸いなのは、貧しいから幸いなのではなくて、神様がそういう貧しい者を憐れんで下さり、救いを与えて下さるから、幸いなのです。

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